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2
グループマニュアル
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本マニュアルの使用法
・本マニュアルは主として研修医のオリエンテーションの資料として作られたものである.よって,絶対的なものではなく,個々の症例に見合った対応を心掛けること.
■一般術前検査
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・血液生化学検査:CaFeUIBCCKCRP、脂質(TGT-ChoHDL-Cho、リン脂質、FFPβリポ蛋白)を全例忘れず調べておくこと.
・血液凝固系:FDP, PT, APTT, Fibrinogen, TT, Plasminogen, AT3
・尿生化:24時間蓄尿.クレアチニンクリアランスを算出.
・心電図
・胸写:2方向.
・理学所見において、全例四肢末梢動脈の拍動をチェック
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■合併症のある患者の術前検査,準備
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・入院時病歴聴取時に既往歴や治療中の以下の疾患をチェック.合併症があれば当該病院に資料を求める.他科コンサルトを積極的に利用する.
・麻酔上問題があれば麻酔科コンサルトを必ずしておく.
例.喘息、アレルギー、CABG以外の狭心症、特殊な疾患の合併
・喫煙:手術予定患者は全例禁煙.
・肺気腫などの肺機能低下患者:スパイロ(動脈瘤、狭心症患者を除く).ルームエアーの血ガス.
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■心筋梗塞,狭心症

心筋梗塞発症後3ヶ月以内は手術を避ける.冠動脈造影をして狭窄の有無を十分評価しておく.

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■脳梗塞,脳出血:発症後3ヶ月以内は手術を避ける.頭部CTあるいはMRIをする(明らかな既往がなくとも50歳以上で人工心肺使用予定患者は外来にてCTを撮っておく).麻痺がある場合は術中の体位や動脈圧ラインの場所につき検討しておく.
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■心臓悪液質

術前入院期間を十分に取りボリューム管理を厳重に行う.高カロリー輸液(GIK療法)を2ヶ月間行う.

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  GIK療法

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ピーエヌツイン3 1200 ml
KCl 20 ml
ヒューマリンR 10 U (血糖が下がるようなら不要)
IVH
ラインから24時間かけて点滴.
血糖値:100200

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■糖尿病

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内科で十分にコントロールをつけてから入院させること.術前検査としてHbA1C,フルクトサミン、24時間尿糖(目標 5 g/day 以下),ターゲスを行う.経口血糖降下剤で血糖不安定な症例は積極的にインスリンに変更する.

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■肝障害

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活動期には手術を避ける.肝硬変が疑われれば肝予備能検査(ICG,ヘパプラスチン,動脈血中ケトン体比),形態学的検査(腹部エコー,腹部CT)をする.

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                      既往歴があれば胃カメラをする.
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----■貧血                原因の精査.鉄欠乏性なら入院前より鉄剤投与.
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■齲歯                        弁置換患者は必ず術前に治療を済ませておく.
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■著明なアレルギー体質

術中に使用する薬剤でアナフィラキシーの可能性のあるもの(フルマリン、セファメジン、硫酸プロタミンなど)はリンパ球刺激試験(DLSTSRLに依頼.2週間かかる)をしておく。時間がなければ皮内テスト(資料参照)でも良いが、硫酸プロタミンは皮内テストは無意味.輸血を避けるために術前自己血貯血を行う.

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■抗赤血球抗体:抗赤血球抗体陽性のため適合率が極めて低いことがある.外来での血液型判定の時に明らかとなるので、自己血貯血のスケジュールと日赤への適合赤血球の手配を早めに行う.
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■循環器薬剤
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■術前,カテ前薬剤中止

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ワーファリン,パラミジン 3
パナルジン 10
ペルサンチン 10
アスピリン,ミニマックス 10
プレタール 2
プロサイリン,ドルナー 2
ジゴキシン 当日朝
β
遮断薬 3日(症例に応じて)
不安定狭心症は急に中止するとreboundを起こすことあり.
カルシウム拮抗薬(冠拡張剤) 当日朝も中止しない
カルシウム拮抗薬(降圧剤) 当日朝
亜硝酸剤 当日朝も中止しない
ヘパリン 6時間前
利尿剤 当日朝

・成人開心術:
ノイキノン 9T3X 術前1週間
ザイロリック 3T3X 術前1週間

・ヘパリン投与:術前よりワーファリンを服用していて抗凝固療法を中止できない症例(成人)はヘパリンの持続投与に切り替える.
まずヘパリン 3 ml ワンショット静注.ついでヘパリン原液 0.51 ml/hrで持続静注.朝夕ACT測定.目標は疾患で異なるが約 150 200 sec

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■自己血貯血

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・対象:20歳以上の定期開心術予定者
除外例: 70歳以上の高齢者
高度心障害患者(NYHA4度、心臓悪液質、不安定狭心症)
NYHA3
度は症例に応じて
血液疾患のため貧血が既にある(Hb12g/dl以下の症例)

・説明と同意:外来陪席医師は手術が決まった時点で,2組医師を呼んで、無輸血手術の説明をし,同意書を得る.

・エポジン注6000の適応:適応は「貯血量が800 ml以上で1週間以上の貯血期間を予定する手術施行患者の自己血貯血」であり,保険請求が認められるのは,貯血開始前のHbが体重70kg以上の場合は13g/dl以下,体重70kg未満の場合は14g/dl以下の患者に投与する場合に限られる.年齢は18歳以上を対象とする.

・エポジン注6000の投与法:術前4週間前から週3回静注.経口の鉄剤を必ず併用する.エポジンの投与は他の病院で行っても良いが,この場合は保険請求の際に術前の自己血貯血である旨記載してもらう.当該病院にエポジンがない場合は,第二外科外来で処方し,持っていって静注してもらう.当該病院ではブドウ糖静注として会計処理してもらう.

・貯血法:輸血部に予約する.原則として月曜日午後.
術前4週間前,3週間前,2週間前,入院後の計4回,400mlずつ貯血.
貯血時に緊検にてHb測定.Hb 11g/dl以下なら採血しない.

・血小板採血:対象は出血量が多いか人工心肺時間が長くなることが予想される症例(2弁置換,多枝バイパス,再開心術,弓部置換など).手術前日に1015単位血小板採血を行う.輸血部に予約する.

・術後:自己血は期限切れを作らないよう投与.貧血あれば鉄剤を投与.
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■術前説明(ムンテラ)
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・術前説明の予約:入院後なるべく早めに原則として手術前日の午後2時に家族に集まってもらうよう予約する.配偶者,両親,祖父母,兄弟,子供は遠方に住んでいても,仕事が忙しくても必ず集まってもらう.どうしても集まれない場合は手術を延期する(と言って説得する).

・原則として本人(成人)も含めて術前説明を行う.

・術前説明の内容:病名,病態,放置した場合の予後,手術法,危険性,術後長期の管理など.麻痺などの機能障害や人工肛門といった術後の生活に大きく関わる内容はとくに本人に詳しく説明する.

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■術後管理
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
*
水曜日のカンファレンスで手術が決まれば,その日のうちにコンピュータに手術予約(申し込み),下剤(プルゼニド2T21時)などの処方,ICUへの患者移動,欠食の入力をする.手術申し送り票と輸血伝票を書く.
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■術後オーダー(成人):
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<本体> 鼠径ライン(太い方)、ルート兼用
フィジオゾール3(500ml) 500ml40ml/min ビタミン抜き
+
ガスター(20) 20mg ICUを退室し,食餌量が増えれば中止
+
ペルサンチン(10 6A 抗凝固が必要な患者.1PODより開始

<カテコラミン> 鼠径ライン(細い方)
イノバン(100 1倍量
ドブタミン(100 1倍量
5%
ブドウ糖 後押し

<拡張剤その他> 内頚静脈シース
ミリスロール(100ml 原液
KCl
20ml 1ml=1mEqに希釈
クロカリン(20ml 原液
5%
ブドウ糖 後押し

ヘルベッサー(10 0.2倍量 CAGB術後のみ
ペルジピン(10 原液 動脈瘤術後、高血圧患者のみ
2%
キシロカイン 原液 CAGB術後のみ

<末梢>
ヴィーンF500ml 500ml
+25%
アルブミンミドリ 50ml 1本目のみ、原則3日間まで
CRC
FFP

<ルート>
ホスミシンS1g 1g、一日2 ブドウ糖20mlで溶解
フルマリン(1g 1g、一日2 同上、フルマリンはホスミシンの1時間後に投与
ビソルボン(4 4mg、一日4

<検査>
胸写 術直後と朝(7:00)、夕(19:00).落ちつけば減らす.
腹単 術直後のみ.但し開腹症例は朝、夕も
緊検 術直後と朝、夕.落ちつけば減らす.
I,II、生化 火、木.ルーチンに.

*
薬剤の溶解液は5%ブドウ糖.
*CVP
ライン抜去後で感染の兆候がなければ抗生剤は1週間で中止.抗生剤は1週間で薬剤変更.
*
ビソルボンは抜管後23日して呼吸器系に問題がなければ中止.
*CVP
ライン抜去後は末梢ラインよりソリタT3を食餌摂取量に応じて2本位.漸次減量.
*
病棟では抗生剤は生食もしくは5%ブドウ糖 100mlに溶解.
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
■術後オーダー(10kg以上):
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
薬剤(規格) 組成、量(速度) 備考

<本体> 鼠径ライン、ルート兼用
フィジオゾール3号(500 wt ml/min ビタミン抜き、体重(kg)と同じ速さで

<カテコラミン> 他方の鼠径ライン
イノバン(100 2倍量 体重、重症度に応じて濃くする.
ドブタミン(100 2倍量
プロタノール(0.2 0.01倍量
20%
ブドウ糖 後押し

<拡張剤その他> 内頚静脈
ミリスロール(100ml 原液
KCl
20ml 原液
クロカリン(20ml 原液
20%
ブドウ糖 後押し

プロスタンディン(20μg 0.01倍量 肺高血圧症症例のみ
(0.01
0.2μg/kg/min)
<末梢>
ヴィーンF500ml 500ml
+25%
アルブミンミドリ 50ml
CRC
FFP

<ルート>
ホスミシンS1g 1g x wt/30 ブドウ糖5mlで溶解
1
3
フルマリン(0.5g 1g x wt/30 同上、フルマリンはホスミシンの1時間後に投与
1
3
ガスター(20) 20mg x wt/30 12 ブドウ糖5mlで溶解
ビソルボン(4 4mg x wt/30 14
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----■<検査>

----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
胸写 術直後と朝、夕.落ちつけば減らす.
腹単 術直後のみ.
緊検 術直後と朝、夕.落ちつけば減らす.
I,II、生化 必要項目のみ.ルーチンでは行わない.

*
薬剤の溶解液は20%ブドウ糖で.低血糖あれば50%ブドウ糖を混入.
*
末梢からのブドウ糖濃度は10%まで.
*
小児のメイロンはゆっくり投与.
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
10kg以下のオーダー(10kg以上と異なる点)
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----*本体は20%ブドウ糖
*
イノバン5倍量、ドブタミン5倍量、プロタノール0.02倍量、プロスタンディン0.02倍量となるよう20%ブドウ糖で希釈
*
末梢はFFP主体で
*
一日4回以上血糖を測定.オーダー簿に指示しておく.
*
絶食が1週間以上になればビタミンK投与.
*
新生児、乳児のミルク
3
時間おき.抜管前は経管、後は原則として経口.5%ブドウ糖5mlで誤嚥なければミルク5mlより開始.残量チェックし、少なければ漸次増量.

・水分バランス管理:(別紙)

・食餌(成人開心術後):
*
抜管6時間後より状態を見て飲水可とする.嗄声があれば遅らせる.
*
抜管翌朝より食餌開始.
*3
食上がり,5分,7分,全粥止め.患者の希望に合わせて常食へ.
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
■高カロリー輸液
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----*術後1週間以上の絶食(経口摂取不良)が予想されれば,3日目より高カロリー輸液に変更.
*
ピーエヌツイン1本なら2号より開始.
*
食餌を出していればビタミン剤および脂肪乳剤は保険上認められない.
・体重測定:
*
バランス管理をしている患者は原則として毎日.病棟では立位がとれれば毎日測定
*
腹部大動脈瘤術後は必要に応じて測定(ルーチンにはしない).
・採血:
*
緊検の採血量は成人7ml,小児(10kg以上)5ml,小児(10kg以下)3ml
*
病棟でのルーチン血液検査は週2回(火木).ワーファリン服用患者は火木にトロンボテスト.火木に祝日が入れば中検に他の曜日での検査を依頼.
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
■ジゴキシン血中濃度測定

----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
*
内服開始後1週間以降に一度測定しておく.
*
水曜日採血,提出(薬剤部).木曜日測定.
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
■ドレーンの抜去

----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
*
心嚢,縦隔,胸腔ドレーンは淡血性で成人100ml/day,小児3ml/kg/day以下なら抜去.心嚢縦隔ドレーンの抜去は縦隔を先に.胸腔と交通のあるドレーンの抜去法は胸腔ドレーンに準ず.
*
抜去した日は夕の胸写を忘れないこと.
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■膀胱訓練とフォーリーカテ抜去

----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
*
病棟に帰室すれば膀胱訓練後にフォーリーカテ抜去.
*
時間尿量の計測が必要なら抜去を遅らせる.

・安静度:
*
術翌日(抜管後)より60度ベッドアップ可.心嚢,縦隔,胸腔ドレーン抜去後は積極的に離床を進める.
*
冠動脈疾患,心肥大のある患者は運動負荷後に頻脈性不整脈を好発するので注意.
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
■ペーシングワイヤの抜去:

----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
*
抗凝固療法中の患者は中止後に抜去.
*
心カテ後に抜去する場合はヘパリン投与後6時間以上たってから抜去.
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■合併症対策
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
■腎不全

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*
クレアチニンクリアランス、自由水クリアランス、NAGNa排泄率を最低3日間連続測定.
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
■持続腹膜潅流(PD):主に小児の腎不全に対して

----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
*
左右の傍腹直筋小切開にて肝前面とダグラス窩にカテーテル挿入.
*
潅流液組成 ダイアニール1.5 1000ml
ビクシリン 1g
ヘパリン 1ml
KCl
適宜 (K正常なら4mEq/Lに調節)
*
流量は20ml/kg/hrで開始.適宜調節.
*PD
をよりマイナスバランスにしたい時はダイアニール2.5に変更するか、50%ブドウ糖を追加.アシドーシス、高マグネシウム血症があれば、ダイアニールPD-2を用いる.
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CVVHContinuous Veno-Venous Hemofiltration
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----*血行動態の不安定な成人腎不全患者が対象
*
準備するもの
透析用デュアルルーメンカテーテル
ローラーポンプ(日機装透析装置でよい)
PANFLO
持続緩徐式血液濾過器(旭メディカル)
*
持続静注液
サブラッドが手に入らない場合は次の組成で作る.
ソリタT1 1000ml
10%NaCl 20ml X 1.5A
カルチコール 8A 810 L/day
*
フサン500mg10vial+ 5%Tz 50ml3ml/hr 回路内投与
*
血液ポンプ流量130 ml/min,静脈圧50 mmHgを目標に.
*
徐水側に輸液ポンプを取り付け徐水をコントロール
*
濾過器は分子量2万から2.5万以下の薬剤は濾過する.よって蛋白製剤以外は濾過される.しかし,ジキタリスは蛋白と結合するため抜けにくい.抗生剤も半量に減量する.
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■高カリウム血症(6mEq/L以上)の緊急処置
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----*過換気やメイロン1mEq/kg を静注してアルカローシスにする.
*25%
ブドウ糖 4ml/kg + ヒューマリンR 0.2単位/kg 3060分かけて静注.
*
カリメート 3g を微温湯 10ml に溶かす割合で1 g/kg 注腸.ガラスシリンジは詰まるので用いない.
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
■成人の不穏,ICU症候群:
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----*セレネース1/2A,アキネトン1/2Aをブドウ糖で溶解してゆっくり静注.30分後無効時残り1/2Aずつゆっくり静注.
*
経口薬としてはロヒプノール(2mg1T1X眠前,デパス(0.5mg3T3X,テトラミド(10mg,四環系抗うつ剤)1T1X眠前を投与.効きすぎに注意.
*
強力な鎮静にはケタラール10200mg/20ml),ドルミカム(10mg/2ml)を同時に持続静注.挿管人工呼吸器管理下に.
生食500 ml + ドルミカム 8 vial + ケタラール 50 mg515 ml/hr
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
■小児の鎮静

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           エスクレ坐薬(250mg500mg)を3050mg/kg直腸内挿入.

トリクロリールシロップを 0.8ml/kg胃管から.

強力な鎮静にはケタラール10200mg/20ml),ドルミカム(10mg/2ml)を同時に持続静注.

挿管人工呼吸器管理下に.
ケタラール:0.5 mg/kg/hr
ドルミカム:0.1 mg/kg/hr


*
新生児には

           ミオブロック0.08mg/kg静注.人工呼吸器管理下に.
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
■肺高血圧クリーゼ(pulmonary vasospasm
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----*低酸素血症の改善.100%O2投与(重症時).過換気.但し気道内圧の上げすぎは攣縮を助長.
*
鎮静が重要.
*
肺血管拡張剤の投与
PGE1 0.01
0.2μg/kg/min持続静注.
リプル 5ng/kg/min持続静注.
リプルの方が持続性なのでPGE1より少量で済むが,肺血管への選択性を考慮するとPGE1の方が好ましい.
ミリスロール(5mg/10ml 0.55μg/kg/min持続静注.
イミダリン(トラゾリン) 0.52mg/kg one shot12mg/kg/hr 持続静注.
効果なければ10mg/kg/hrまで増量可
NO
(一酸化窒素) 将来的には考慮したい.

・ハミングIIHFO):新生児の呼吸不全に効果的
*
設定 平均気道内圧 10より開始.14まで.
ストロークボリューム 10-20
Sigh
25
振動数 15
*
開始時や再開時(気管内吸引後など)はSighを行う.残気量はヒステリシス特性を持つため.

・痙攣発作:ふるえ,不随意運動との鑑別をする.
*
セルシンを成人10mg,小児0.30.5mg/kg510分間で静注.
*
イソゾール(0.5g/A)を成人50200mg徐々に静注.呼吸抑制に注意.
*
発作が重積する重症例には人工呼吸下にイソゾール24mg/kg/hr持続静注.

・喘息発作:
*
ネオフィリン 0.8mg/kg/hr 持続静注
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MRSA感染

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*
ホスミシン1g,バンコマイシン0.5g6時間おきに静注.バンコマイシンはホスミシンの1時間後に1時間以上かけて投与.ハベカシンとの併用は避ける.
*
ハベカシン(100mg/2ml100mg12時間おきに30分〜1時間かけて静注.腎障害のある場合はクレアチニンクリアランスに応じて投与量,間隔を調節.14日以上用いてはいけない.
*
クラビット(100mg/T36T3X.効果はいまいち.
*
重症例は培養で菌陰性となってもさらに12ヶ月抗生剤を継続.

・縦隔炎:胸骨上窩からカテを入れ洗浄を行う.
生食1000 ml + イソジン10 ml + ビクシリン2 g(または感受性のある抗生剤)
200 ml / hr
12回.
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■心膜切開術後症候群

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*
心エコーにて心嚢液の貯留の有無を確認.
*
ブルフェン6T3X1週間をめどに投与.
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■心嚢液貯留ー心嚢穿刺

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*
胸写でのCTR増大、CVP上昇で疑い、心エコーで確定.
*
剣状突起の左横を穿刺.方向、深さは心エコーで決めておく.14Gアンスロンカテーテルを使用.
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完全房室ブロックのA-V sequential pacing

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*
初期設定 ATR.OUTPUT 10mA
VENT.OUTPUT 7mA
A-V INTERVAL 100msec
VENT.SENSITIVITY 2mV
VENT.RATE 100bpm
*
電極は心房、心室とも双極とする.
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IABP

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*
術前よりIABPを用いる可能性が高いと判断されれば,胸部、腹部大動脈瘤や腸骨〜大腿動脈の狭窄病変がないことを確認しておく.(理学所見、胸腹写、エコー、enhanced CT、血管造影:症例に応じて)
*
スーパーバルーン40mlが外来に、駆動装置がICU倉庫にあることを確認.
*
ヘパリン持続静注によりACT150200 secに保つ.
*
抜去時にFogartyカテーテルにより下肢末梢動脈の血栓除去を行うのが望ましい.
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PCPS

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*
回路,膜型肺,遠心ポンプが外来にある(なければ緊急の連絡先あり).
*
ヘパリン持続静注によりACT200 250secに保つ.
*
送脱血管を皮膚穿刺により大腿動静脈に挿入した場合は,下肢虚血の程度を観察すること.送血管の側管から大腿動脈末梢へ送血するのが望ましい.
*
送脱血管を切開にて大腿動静脈より穿刺挿入する場合は,抜去時に挿入部の縫合が必要なので上下をテーピングしておく.
*
小児は人工心肺の送脱血管をそのまま利用(V-A bypass).
*IABP
との併用は上半身の送血不良を来す可能性があるので慎重に.
*
経時的にfree Hbを測定する(血清分離し凍結保存).
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◆退院時オーダー
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・患者への説明:退院日,時刻を患者と相談の上決める.時刻は原則として午前10時.患者が信頼できないときは家族に直接連絡する.

・転院先への連絡:転院の場合は患者に転院先の希望を聞き,当該病院に連絡を取る.転院先は紹介元であることを原則とするが,管理上問題があればこちらで決める.

・退院入力:コンピュータに退院予定を入力する.

・再来予約:原則として退院2週間以内の水曜日に第二外科再来とする.コンピュータに入力し,紙の再診カードを患者に渡す.

・退院時処方:退院前日の2時までに再来日までの退院時処方を入力する.

・返書,紹介状の記載:紹介元への返書と紹介先への紹介状を当日朝までに記載し,看護婦に渡すかオーダー簿に挟んでおく.転院の場合は必ず退院時サマリーのコピーを同封する.紹介状には今後の治療方針や第二外科の再来の予定などを忘れず記載する.患者に読まれては都合が悪い場合はこちらで送る.

・借用物の返却:レントゲンなどを借用している場合は患者に持って行ってもらう.

・カルテの整理:カルテは決められた順序に並べ,記入漏れがないことを確認し,サマリーを添えて,病棟の棚(裏側)に置く.

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■外来での管理
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・抗凝固療法:プレタールは14日間しか処方できないのでパナルジン2T2Xに変更する.外来第2診の担当者がその週の外来血液検査をチェックし,トロンボテスト値などに異常があれば患者に連絡し対処する.
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各疾患の長期の抗凝固療法と目標トロンボテスト値
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術後6ヶ月以内 術後6ヶ月以降
抗凝固剤 目標TT 抗凝固剤 目標TT
弁置換 ワ,パラ,パナ 20% ワ,パラ,パナ 20%
冠動脈バイパス術 ワ,パラ,パナ 20% 退院時に決める.
末梢動脈バイパス術
 大腿以上のanatomical パナ パナ
 大腿以下のanatomical ワ,パラ,パナ 20% ワ,パラ,パナ 20%
 extra-anatomical ワ,パラ,パナ 20% ワ,パラ,パナ 20%

ワ:ワーファリン,パラ:パラミジン,パナ:パナルジン

・各疾患の長期のfollow up のための検査
検査 施行時期
弁置換術 心エコー 1
冠動脈バイパス術 負荷心電図 有症状時
胸部大動脈瘤 胸部CTあるいはMRI 1
腹部大動脈瘤 腹部CT 1
解離性大動脈瘤 胸部CTあるいはMRI 半年1
末梢動脈バイパス術 API 半年1
血管造影 有症状時
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■心臓カテーテル検査
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・心カテ申し込み:
*
金曜日AM10時までに伝票を中放へ
*
血ガス伝票
サンプリングの予定があれば血ガス分析伝票
(黒と白あり.通常は黒2枚)
Fick
法の予定があればTel3115)予約し,基礎代謝分析票と血ガス分析伝票

・検査説明(ムンテラ):原則として入院時に施行.専用用紙あり.
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■病棟でのオーダー:

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*
抗凝固療法の中止と再開
*
記載例
午前1例目
両鼠径部剃毛.当日朝絶食.
前投薬,搬入時 硫アト 0.5mg,アタP 50mg im (高齢者減量)
カテ後 ケフラール6T3X / 3T
安静度 カテ後6時間絶対安静,6時間ベッド上安静
カテ後心筋電極抜去

・安静度
大腿静脈穿刺のみ 絶対安静 6hr ベッド上安静 6hr
大腿動脈穿刺(5Fr 絶対安静 6hr ベッド上安静 6hr
大腿動脈穿刺(8Fr 絶対安静 12hr ベッド上安静 12hr
上腕動脈穿刺(5Fr ベッド上安静 6hr 肘部シーネ固定のみ 6hr

・検査項目(特記事項)
*
僧帽弁狭窄症術前:同時圧
*
冠動脈バイパス術前:なるだけ左内胸動脈造影をしておく.
*
橈骨,大腿動脈の拍動が弱い:同部の血管造影(DSA
*ASD
:サンプリング(PAw, PA, PAt, RVout, RVin, RAu, RAm, RAl, SVC, IVC, Femoral a.).混合静脈血はSVC:IVC=1:1で平均.
*ASD, PAPVR, TAPVR
の造影:
1.
左右の選択的PAG
2
方向撮影(Frontal-正面、Lateral-LAO 70, cranial 20゜)
造影剤 15ml/sec, total 30ml
2.
選択的右上下肺静脈造影
手押し 15-20ml
正面とLAO 70-cranial 20゜を2回に分けて撮影.
*
シャント疾患,高度TRFick
*
術後カテ:項目を減らす.肺動脈引き抜き圧,サンプリング,SVCカテ挿入は不要
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■検査手法(特記事項)
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----*造影剤の量
LVG
5Frピッグテイルカテ) 1218ml/sec,総量2436ml
PAG
8Frバーマンカテ) 1520ml/sec,総量3040ml
AoG
5Frピッグテイルカテ) 1518ml/sec,総量3036ml
*
重症狭心症患者には一時的ペーシングのカテーテル挿入.ジェネレータを病棟から持って来ておく.
*
カテーテルの種類(別紙)
*
左心カテ
ヘパリン 0.05 ml/kg静注
*
冠動脈造影
ミオコールスプレー舌下一回噴霧。23回試射してから.
各論
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■弁置換術
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・術前検査:
*
大動脈弁置換術予定患者はシネアンジオと心エコーから大動脈弁輪径を計測しておく.
・手術:
*De Vega

2-0
プロリン-プレジェット大付きにて三尖弁前尖後尖の弁輪を2重に締める.31mmのサイザーが少しきついくらいに.約2横指半.
・術後:
*
術第1日目朝よりペルサンチン12A/day本体混入.ワーファリンと丸3日オーバーラップ.
*
術後内服薬処方例(症例によって調節すること)
ワーファリン 2T1X朝(2日間)、以後1T1X
パラミジン 1T1X
プレタール 2T2X朝夕
ジゴキシン 1T1X
ラシックス 1T1X
*
ラミネート人工弁カードに必要事項を記載し患者に渡す.
*
看護婦から退院後の生活についてのパンフレットが渡されるが,主治医からも食餌や外科治療(抜歯など)についての注意点を説明しておく.
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■冠動脈バイパス術
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・術前検査:
*
下肢の観察.大伏在静脈に静脈炎や瘤がないことを確認.
*
胸部〜骨盤部enhancd CTにて上行大動脈の石灰化、動脈瘤がないことを確認.
・手術:
*
内胸動脈グラフトを用いる場合は,塩酸パパベリン 10vial(使用時10倍に希釈),胸骨牽引器(デラクロア),ディスポヘモクリップ、8-0プロリンの準備.
*
全例IABP(スーパーバルーン)の準備をしておく.ヘリウムガスチェック.
・術後:
*
脱水はグラフト閉塞や不整脈の原因となるので避ける.
*
抗凝固療法はヘパリン(ACT150200sec).ワーファリンと丸3日以上オーバーラップさせ、TTが下がっていることを確認して中止。
*
経時的に12誘導心電図をとり周術期心筋梗塞の早期発見に努める.
*
心室性,心房性不整脈を高頻度に合併するので兆候があれば早めに抗不整脈剤を.
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----■AAEBentall術)
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・術前検査:
・手術:
*Composite graft
の作り方
ヘマシールドφ26mm、人工弁(SJM 23A)を使用.
弁の向きを間違わないよう人工血管に挿入.中枢側5mmの弁輪への縫い代を残して、4-0プロリン連続縫合にて固定.

*Piehler
の冠動脈へのグラフトはφ8mmゼルシール
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----■弓部大動脈瘤(弓部置換術)
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・術前検査:
*MRI
は予約が混んでいるので入院前に撮っておくこと.
*MRI angio
にて左右総頚ならびに椎骨動脈の左右差、Willis動脈輪の開存性をみておき、遮断や送血部位の選択を行う。必要なら左総頚動脈圧迫下の右総頚動脈DSAにてWillis動脈輪の開存性をみればより確実である.
*
頭部CT(MRI)は必ず撮っておく.
・手術:
*
ヘマシールド人工血管の在庫確認.
φ20,24,26mm-30cm
φ8,10mm-60cm 各1本.
分枝の再建は腕頭動脈10mm,総頚動脈10mm,鎖骨下動脈8mm(間隔5mm)の人工血管を使用することが多い.
#

*
脳分離体外循環の回路の準備.U字コネクター,クリニーフォーリーカテ(101214Fr),動脈オクルージョンバルーン.

・術後:
*2
3週間後に術後血管造影.
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■胸()部大動脈瘤
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・術前検査:
*MRI
は予約が混んでいるので入院前に撮っておくこと.
*
下半身麻痺のムンテラは手術より十分時間をあけて行っておく.

・手術:
*
ヘマシールド人工血管の在庫確認.
*ESP
のため,麻酔科にコンサルト.電極(脳外科から借りる)を術前日に麻酔科にて挿入.計測機械の準備(日本光電に依頼).
*
肋間動脈潅流のための46Frアトムチューブの準備.
*
脊髄保護剤
術前3日間 ザイロリック 3T3X
遮断1時間前 デスフェラール 50 mg/kg 持続静注、3時間かけて.
遮断直前 ソルメドロール1000mg,マニトール200ml静注
*
術中軽度低体温(34℃)とする.
*F-F bypass
の潅流圧は60mmHg以下には下げない.
*
肋間神経ブロック
フェノール 0.5ml X4カ所(上下肋骨の上下に骨に当てる感じで注入)

・術後:
*2
3週間後に術後血管造影.
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■腹部大動脈瘤
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*
腹単立位(正面,側面)
・術前腸管プレパレーション:
*
低残渣食3日間.カナマイ12 cap 3X、フラジール3T3X / 3T。前日15時マグコロール250ml21時プルゼニド2T P.O.
・手術:
*
使用人工血管の在庫確認.なければ早めに井上本店に注文.
*
麻酔科に依頼し前日に硬膜外チューブを入れておいてもらう.
*
手術室に抗生剤を持参し術中に抗生剤投与.
*
原則として遮断解除後の下腸管膜動脈back pressure が動脈圧の60%以上であれば腸管の血流は十分と考え,下腸管膜動脈の再建はしない.
*
原則として下腹壁神経は温存する.
・術後:
*
麻痺性イレウスを高頻度に合併するので術後ルーチンにプリンペラン、パントール投与.
*
食餌は十分消化管の運動が回復してから.通常高カロリー輸液をしながら1週間ぐらい待つ.
*2
3週間後に術後血管造影.
*
ぼけ防止のため早期離床に努める.
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■末梢動脈バイパス術
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・術前検査:
*
末梢 run off の評価:ankle-pressure indexpletysmogram
・手術:
*
使用人工血管の在庫確認.なければ早めに井上本店に注文.
*
麻酔科に依頼し前日に硬膜外チューブを入れておいてもらう.
*
手術室に抗生剤を持参し術中に抗生剤投与.
・術後:
*
原則として全例術後ミリスロールで心筋梗塞予防.
*
抗凝固療法はヘパリン(ACT150sec).ワーファリンと丸3日以上オーバーラップ.TTをみて中止。
*2
3週間後に術後血管造影.
*
グラフトが鼠径靭帯を越えている場合の安静度
当日 仰臥位
1
2日目 ファーラー位
3
4日目 坐位,ポータブルトイレ
5
6日目 歩行可,トイレ可.
7
日目以降 棟内フリー
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*
・手術:
*Fogarty
カテーテル
3Fr
バルーン容量0.2ml 上肢はこれより始める。
4Fr
バルーン容量0.75ml 下肢はこれより始める。
5Fr
バルーン容量1.5ml
6Fr
バルーン容量2.0ml
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----■下肢静脈瘤
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
・術前検査,準備:
*
看護婦が弾性ストッキングのサイズ合わせと注文を行っているので確認を.注文は入院時に井上本店に。
*
術前日入浴後に瘤のマーキングと写真撮影.
・手術:
・術後:
*
安静度 当日 仰臥位,下肢30゜挙上.
1
日目 坐位,ポータブルトイレ可,下肢30゜挙上.
2
日目以降 歩行可,ベッドにいるときはなるべく下肢30゜挙上.

新生児心臓手術

・術前検査:
・手術:
・術後:
*
低カルシウム血症,低血糖,ビタミンK欠乏に注意.
*
大抵輸血が必要となる.輸血すべき濃厚赤血球液(ml)は,上昇させたいHctΔHctとすると簡便には
CRC(ml)=ΔHct X
体重(kg) X 1.23
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PAバンディング
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+----
・術前検査:
・手術:
*φ 3 mm
ゴアテックス人工血管の在庫確認.
*
肺動脈周径の目標(Trusler の基準)
VSD
肺動脈周径(mm)=20 + 体重(kg)
TGA
肺動脈周径(mm)=24 + 体重(kg)
TA
肺動脈周径(mm)=18 + 体重(kg)
*
術中に人工血管に5-0プロリンにて距離のマーキング.
・術後:
*FiO2 0.3
SaO2 75%PaO2 35mmHgあれば呼吸器からの離脱を進める.
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B-Tシャント
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・術前検査:
*
心音をよく聴いておき,術前の心雑音(PDAなど)と術後のシャント音の聞き分けができるように.
・手術:
*
使用人工血管(ゴラスキーφ3,4,5mm)の在庫確認.
*
持針器、ピンセットはコロナリーセットも用意しておく.
・術後:
*
抗凝固療法はヘパリン 0.010.02 ml / kg / hr 持続静注.経口が始まればアスピリン510mg/kg/dayもしくはペルサンチン6mg/kg/dayに切り替える.
*FiO2 0.3
SaO2 75%PaO2 35mmHgあれば呼吸器からの離脱を進める.
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■ファロー4徴症根治術
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・術前検査:
*PA index
LVEDV (%normal)の計算.
*
冠動脈走行の確認
・手術:
*
ラステリ術コンジットの作り方(3弁付き)
使用心膜パッチ
ウマ心のう膜パッチ、10X10cm、バクスター社製 もしくは
ブタ心膜パッチ、中型(8X10cm)、ポリスタン、ゲッツブラザーズ
コンジットの直径(A)を決める(できれば20mm).Aと同じ長さだけ折り返して、折り返しが内側になるよう直径Aのヘガールに心膜パッチを巻き付ける.縫い代3mmを残して切除し、4-0プロリン縫合にて円筒にする.コンジットのトリミングを考えて、弁の部分は連続縫合、弁より3cmは結節縫合とする.弁の固定に外側から巻いたまま4-0プロリン連続マットレス縫合を行う.直径Aのヘマシールド人工血管(長さ7cm)に4-0プロリン連続縫合にて吻合する.
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■恒久ペースメーカー植え込み術
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・術前準備:
*
厚生医療,育成医療の手続きを早めに.
・手術:
*
機種の選択.メーカーへの連絡.
・術後:
*
安静
上腕バストバンド固定3日間,ジェネレータ部砂嚢固定3日間.
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■手術準備品リスト
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疾患および手術 手術場依頼品 井上本店依頼品 その他       
大動脈弁狭窄症 SJM-HP valve
(
狭小弁輪症例) 同サイザー(手術場滅菌依頼)

僧帽弁形成術 Carpentierリング

CABG
デラクロア滅菌 ディスポヘモクリップ 塩酸パパベリン10vial
スーパーバルーン IABP
8-0
プロリン(研究室)

Bentall
手術 ヘマシールドφ26mm
ゼルシールφ8mm

弓部置換術 U字コネクタ ヘマシールドφ20,24,26mm
クリニーフォーリーカテ ヘマシールドφ8,10mm
(10,12,14Fr)
動脈オクルージョンバルーン

胸腹部大動脈瘤 アトムチューブ(4,6Fr) ヘマシールドφ20,24,26 ESP電極(脳外)
ESP
計測器(日本光電)
デスフェラール

腹部大動脈瘤 インプラY字グラフト
(φ14-22mm)

PA
バンディング ゴアテックス人工血管
(φ3mm)

B-T
シャント 冠動脈用セット ゴラスキー人工血管
(
持針器,ピンセット) (φ3,4,5mm)

ファロー根治術 ブタ心膜パッチ
(
弁付と弁なし)

再開心術 ジンマー
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