心臓外科麻酔(宮崎市郡医師会方式)by Dr. Ayabe

 

<導入30分前>

麻酔器チェック、末梢ライン(18G)通常右手、動脈圧通常左手、CVPダブルラインの有無の確認。

人工心肺の薬品調剤シートの確認。

 

<薬剤の準備>

[ルート]

・フェンタネスト(0.1mg/2ml) 5A + NS 50ml

・エホチール1A + NS 9ml

・セルシン 10mg

・マスキュラックス 10mg + NS10ml (1mg/1mlの濃度に溶かす)

・硫酸アトロピン 2A

・ヘパリン必要量

[シリンジポンプ]

DOA (イノバン100 3A + NS 85ml, 1ml=1r)

DOB  (ドブトレックス100 3A + NS 85ml, 1ml=1r)

・ミリスロール (50mg/100ml原液)

・ペルジピン(10mg/10ml, 2Aで使用)

・ヘルベッサー(10) 3A + NS 100ml = 0.1r/mlであるが、1A+NS33mlでも0.1r/ml

   橈骨動脈採取時は、ニトロール 2ml/H、DTZ 5ml/H投与する。

   現在は、ミリスロールテープ貼付

・ノルアドレナリン 3A + NS 100ml

ライン確保(左手末梢18G, 輸血ルートにもなる)、ラクテック

ECGモニターチェック

末梢ライン(基本はラクテックで、volume up downに使用し、輸血ルート確保、IVH茶はCVP測定用とiv用で定常速度、白はイノバン、ミリスロールルート)

Aライン(IABP時不要)確保、黄色サーフローで確保。手元で採血できる位置(ACT, 末血、電解質)に置き、気をつける。

 

<導入>

1.  マスキュラックス1mg

2.  フェンタネスト全開点滴(呼吸抑制、筋硬直)(筋硬直対策は、非脱文分極性筋弛緩剤1mgなどの前投与やセルシン併用、怒った場合は、サクシンやマスクキュラックスと投与)

3.  セルシン10mg

入眠したら

4.  マスキュラックス 7mg追加

5.  アンビュー過呼吸にて、挿管。

6.  ガス麻酔開始。

 

<挿管>(男8.5cm, 女7.5cm, (男22cm, 女20cmで固定))

・エホチール適宜

・ペルジピン適宜

・アトロピン適宜

 

食道温センサー、バイトブロックより入れる。経鼻よりマーゲンチューブ挿入、CO2モニターの人工鼻を挿管チューブに装着。

<麻酔維持>

02: 3L, イソフルレン適宜mixする。

血圧上昇時:

1.  まずは、麻酔濃度を上げる。イソフルレン濃度を上げる。

2.  フェンタネスト2ml iv追加、または、イソフルレン(0--2 or 3)にアップする。

3.  ペルジピン1-2mg iv, または、持続開始。

 

<維持>

30分毎にマスキュラックス1-2mg iv追加(経験的に、50kgで2mg/30min iv)

笑気は回路内でガス化するので使用不可。(人工心肺開始までは投与可、O2 1L, N2O 2L)

人工心肺開始後は、笑気中止し、そのかわり air 2L、O2 2L)

 

CVP line

茶:CVP, DIV(L/R)ルート

白:カテコラミンルート

 

<手術開始>皮膚切開開始時

フェンタネスト、イソフルレンで調節

胸骨切開時:呼吸停止

心膜切開時:DOA 3r(重症心不全時にはstartする時も)

テーピング前:マスキュラックス4mg iv(体動を防ぐ、危ない)

ガスはO2のみ投与:換気量調節。

レスピレーターは自動設定で、pop off valve open

 

<送血管、脱血管の挿入時>

ヘパリン投与する。3分経過したところで術者に報告。

ACT>400

バッキングは危険なので、十分に筋弛緩しておく。筋弛緩の定時iv

      (マスキュラックス2mg/30min毎)。

SVCへの脱血管挿入時のCVP上昇等の有無を確認。

急な出血のために血圧低下に注意、また高血圧に注意、不必要な血圧による出血を防止。

血圧100-110位が望ましい。

末梢よりのラクテック急速点滴落下できるようにしておく。

術野をみておく。

何かあったときは、人工心肺より送血、輸血、volume upできる。

 

ECC開始>

ポンプスタート。(pump前でIN, OUT, バランスしめる)

DIV完全中止(DOAのみ1-3rでいく)、ナチュラルクーリング。

尿量確認。

Aorta clamping時は、両側頚動脈押さえる。

ECC前のバランスcheck。

脱血管テープがトータル遮断になったら呼吸停止。

 トータルにしないときはACC前に呼吸停止。

O2 off(pop off valveは開放)

 最近は術後酸素化が悪いので適宜にPEEPもしくは、換気を行う予定。

 

ECC中>

基本は全てivも含めて人工心肺係にあずける。

マスキュラックス2mgを初回投与し(心肺で薄まるので)、30分毎に2mgずつ心肺から投与する。(マスキュラックス20mg投与することはあまりない。フェンタネストも10A以上使うこともあまりない。薬剤はうすまるので効きにくい) 導入で、5A, 通常手術であと3--5A。

 

<心停止下、開心術後、心拍動再開する時>

Air抜きの時に、ブローする(pop off valveをcloseにし、手動に切り替えバッグおす)。

ポンプ low flowで、Aorta declamp、両側頚動脈圧迫。

心再拍動開始。(HR 40) 自然再拍動、またはDC後ペースメーカー80スタート。

末梢、IVHライン少しDIV開始する。

DOA 5r/hr, DOB 5r/hrより開始する。

輸血が必要なら、輸血の準備をして、末梢側管にセットをつなぐ。

必要ならミリスロール2-3/Hで開始

レスピレーター開始する。

(自動、レスピレーター、pop pff open), O2 3L (100%でいく, Fi02下げるときは、Airをまぜて下げる)

ex. RR 4, 6, 8, 10, 12回と増加させる(TVも、250, 300, 350と増加させていく)

脱血管テーピングをpartialクランプにする。

レスピレーターはこの段階で、SIMV 12, TV 350-へアップしている。

DOA 5r, DOB 5r, ヘルベッサー 1ml/hr, ミリスロール2ml/hrなどどなっている。

ルートカニューラ抜去。

 

<人工心肺ストップ>

(これより、循環呼吸管理、投薬は、人工心肺係より麻酔科側に移る。)

輸血しているなら輸血スタート, セルセーバー血作製し返血、カッターDIV、

末梢全開することもある。

硫酸プロタミンをスタート(100ml/hrの速度で、10分くらい)

プロタミン半分投与したところで、術者に報告。

離脱時のCVPチェックし、最低このCVP値を保つようにvolumeを輸血輸液で入れる。

離脱時は純酸素100%投与。

硫酸プロタミン終了時の血圧低下に注意。

血圧110くらいを目標に、側管(DOA、DOB、ミリスロール、ヘルベッサー)調節。

O2 6Lのみ、通常のレスピレーター管理。(ex. Air 2L, O2 2L)

血圧みながらDOA, DOB増減する。

止血、閉胸時は、ガス麻酔で維持する。フェンタネストは投与しない。

抜管せずに、ICUへ運ぶ。